予約の勝率は?

  • 旅にトラブルはつきもので(TravelとTroubleの語源は同じ?)、それを楽しむぐらいでないと上級者にはなれないのだろうが、今回の旅もちょっとしたトラブルから始まった。昨夜2台予約したタクシーは1台しかやって来ず、義母とKumi、子供たちと荷物を先に行かせて、義父と僕は家の前で20分ぐらい待ちぼうけ。催促しようとしたところへようやく2台目がやってきた。1台目はキリのいいところでチップをはずんだようであったが、遅刻の2台目に対するチップを、僕は最小額に留めた。
  • 機内ではナオが怖がって大泣き。日本からの12時間のフライトは大丈夫だったのに。(僕らも初体験の)小さなプロペラ機(座席は2列×2列で列車並み)で狭いのと音がダイレクトに伝わってくるのに怯えたのかもしれない。それとも気圧差で耳が痛かったのか。おもちゃとお菓子でごまかしながら何とかエディンバラに到着。
  • 空港のCosta Coffeeで休憩しながら、ホテルに電話をして、何時からチェックイン可能かを聞く。早すぎても荷物だけ置かせてもらうつもり。ところが今夜予約しているものだと名前を名乗っても要領を得ない。電話口の女性は「Mr Sakamotoか」、と言うが僕らはサカモトさんではない。チェックインそのものは"Anytime OK"だそうなのでとにかく現地へ行く。市内へは専用シャトルバスで約20分。
  • Heymarket駅前で降りてちょっと歩いたら"The Lairg Hotel"はすぐに見つかった。この界隈は古い石造りの長屋風の建物がそのままB&B街として使われているようでちょっと面白い。受付に出てきた若い女性にチェックインしたい旨を伝えると、「自分はさっき電話を受けたものだけど、やっぱりあなたの予約は入っていない」「でも部屋は近くの別のホテルに用意できるので問題はない」。僕としては予約をしている自信はあったのだが、うっかり予約確認の返信メールをプリントして持ってくるのを忘れてしまった。義父母とチビたちがいるので、とにかく部屋に落ち着きたくて並びのホテルに案内してもらう。オーナーが同じなのか仲間どうしでお客を融通しあっているのか分からないがすぐに話は通じて、"Haymarket Hotel"の人の良さそうなおじさん(誰かに似ている)が2部屋とってくれた。
  • 部屋をとれたのはよかったが、心配なのは僕が勘違いしていて実は別のホテルに予約していた、という可能性である。そうだとしたら無断キャンセルになってしまうのでそれだけは何とか確認しておきたいのだ。そこでもう一度"The Lairg Hotel"に行ってさっきの若い女性と話をする。「あなたのE-mail記録を確認させてほしい」。彼女は「E-mailには全く予約のやりとりは残っていなかった」と自信満々であったが、「3月19日か20日に限定してもう一度確認してほしい」ともう一度押す。数分後彼女は決まりの悪そうな笑みを浮かべながら"Sorry, I found the email. I don't know why I forgot it!".確かに彼女のパソコンにはこの文面が保管されていた。"Dear ****,I am pleased to confirm your reservation and look forward to seeing you all on 5th April. Kind regards, Agne B*******."
  • 僕のイギリスでのホテル予約の"勝率"は、これまで2勝2敗か3勝2敗ぐらいで、「勝ち越し」か「6割」ぐらいの感じである。相撲や野球ならば万々歳の勝率であるが、ホテルの予約など「勝率10割」がフツーだろう。小さなB&Bだから、ではなくもう一つの「敗戦」は「シェラトン」である。これぐらいでカリカリしていてはイギリスでは(ストレスで)生きていけないのだが、こっちの人の感覚は万事「結果オーライ」なのかなあ、と思うのだ(件の彼女も、申し訳なさそうではあったが「部屋が取れたんだからOKよね?」という態度であった)。