小休止の一日

  • 二日酔い。昨日は話が弾んで楽しかったので、ついつい3パイントも飲み干してしまい、自分の二日酔い境界線を越えてしまった(2.5パイントまでは大丈夫なのである)。1杯目はエールで2杯目はドイツの白ビール(Kojiが旨そうに飲んでいたので)。3杯目のギネスをやめておけばよかった!今日はようやく洗濯機を直してもらえる予定で、「午前中」と聞いていたのでどうせ昼前ギリギリだろうと思っていたら8時半前にやってきた。修理ではなく交換してくれるようで大助かりである。壊れたものは車庫に入れておくので開けてくれ、と言われカギを開けて誘導する。中にはもう一台の洗濯乾燥機が眠っていて、車庫入りは2台目。「これは何だ」と聞かれたので「Oldest oneだ」と答えておいた。今度も中古品で乾燥機能がないただの「ドラム式洗濯機」でWard夫人にお礼の電話をしたら「申し訳ないけど自分で干してほしい」と言われた。もともと乾燥機能は使うつもりがなくてこのほうがシンプルで使いやすいのでありがたかった。早速溜まっていた洗濯物を洗う。今日は頭が働かないので、House keepingに徹することにした。洗濯の次は掃除。実は戻ってきてから一度も掃除をしていなかったのだ。全部屋に掃除機をかけたら大汗をかいてしまった。
  • 掃除が終わったら買い物。買い忘れが多くて本当に効率が悪い。回数が多くなったついでにスーパーを一通り巡る意味で今日は"Sainsbury”にした。買いたかったのはコーヒーとかスライスチーズとかパンとか大したものではない(でも毎日減っていく)のである(気がつくたびに必ずメモしておくクセをつけなくては)。昨日のパブに続いてSainsburyもgood choiceで偶然、Japanese SocietyメンバーのChrisに会った。Chrisの奥さんのMinoriさんには初対面で、そういえば日本人会の名簿で見覚えがあることに気がついた。「単身赴任で買い物なんですよ〜」というボヤキぐらいしか話ができなかったがメールでも送っておこうと思う。
  • 僕は軽い二日酔いがだらだらと続く体質で夕方になってもすっきりしない。今日は勉強は小休止して、サボっていたブログを10日分更新することにした。

更新のお知らせ

教官とのミーティング

  • 朝4時に起きて、「インタビュー調査」のまとめに入る。一時帰国中に、大阪出張も含め都合7回のインタビューを行い、材料としては十分なものが収集できたつもりではあるが、これを英語にするのが億劫で今まで放置してあった。念のためにボイスレコーダーに録音してはあるのだが、要点はノートにメモをとってあるので録音は聞き返さずにノートだけで何とかすることにした。
  • Literature Reviewと異なり、えらく調子よく原稿が進む。会長、社長、社内ベンチャー責任者の部長、実際に社内ベンチャーを提案して事業化した人たち、外部のコンサルタント。この他にアンケートに貴重な意見を沿えて返信してくださった方も多数で、本当にネタには事欠かない。ありがたいことである。打ち合わせまでに全部は書ききれなかったが、半日で約3000語の原稿を上げることができた。各パートの半完成品を全てプリントアウトして指導教官との打ち合わせに臨んだ。
  • 教官のKaterinaからはいくつか質問されてそれに自分の考えを応えた後、「Excellentで特に私から直すところはないので、この方向であと2週間集中して原稿を完成するように」というお墨付きを貰えた。「First Degree(学部の学位)は何だったのか」と聞かれたので「歴史」だと答えたら「へぇ」という顔をしていた。原稿の出来がいいので興味があったそうだ。そういわれても自分の英語には全く自信がなくて、一年間表現の幅も全く豊かになっておらず同じパターンの構文を繰り返し使ってきたので、どこが褒められているのかよく分からないのだが、きっと英語ではなく内容や論理構成的な部分を言われたのではないかと思う。これは英語力ではなく「文章力」の問題であり、子供の頃からたくさん本を読んできたことや診断士二次試験で鍛えたことなんかが僕の武器になっているのかも知れない。
  • 原稿が上がったらメールで送ってほしい、とのことなので、じゃあどうもありがとうございました、と席を立ったら、「ちょっと待って、もう一つ」と止められた。「あなたのリサーチを私と隣室のDoctorとの共同研究にして学会で発表できないかしら」。僕のリサーチは彼女の研究にとって魅力的だったのだ。返事は保留したが、「今はとにかく原稿を仕上げることに集中して、それからゆっくり検討して頂戴ね」。
  • さて今日はどうしようか。帰って勉強の続きをしてもいいが(いや、するべきだが)、打ち合わせが無事終わって、まだ先は長いにもかかわらず「一段落」の気分になってしまった。図書館に本を返しに歩いていくと、先日会った今年のPre-sessionalの連中といっしょになった。しばし彼らと雑談後、日本人組を飲みに誘うことにした。新旧情報交換と気分転換、ということでYoshiとKojiも誘って道連れにすることにした。場所は料理の美味しい"Crown inn"で夕食も兼ねる。会話が弾んできたところへ「日本人の方ですか」と声を掛けられた。僕とメールで何度かやりとりした今回医学部に留学してきたKさん夫妻であった。偶然だったのだが、Kさんが来たのは、僕が今朝ほど転送したメール(9/6にCrown innで日本人会の飲み会がありますよ)を見て「今日行ってみようか」という理由で、僕らがここを選んだのも、新しい人たちに9/6の会場を教えておこうと思ったからで、偶然だけど必然も混じっていたのである。
  • 話し込んでいたらいつのまにか日が暮れて肌寒くなってきた。夕方から飲んで9時過ぎ。半袖で来てしまったので少し震えながら帰途についた。

洗濯ができない

  • おととい、大家さんのWard夫人から電話があって、洗濯機の修理は木曜ではなく土曜になるという話で、いよいよ下着がピンチになってきた。昔『ムツゴロウの青春記』かなんかで読んだ記憶があるのだが、東大時代のムツゴロウ氏はパンツを全て使い果たすと今度は裏返して穿いて、それも一巡すると全て並べてみて「状態がいいもの」から選んで使ったそうである。学生時代と違ってすっかり清潔になった僕にはもうそんな真似はできない。コインランドリーに行くか新しいパンツを買うかの選択肢になるが、僕は後者を選んでASDAへ買い物に出かけた(コインランドリーも安くないので、ASDAの安い衣料を買ったほうがいいだろう、という判断)。EastleighのASDA(Hypermarketという大規模店舗の業態)にはこちらに戻ってから初めて行く。ところがいつもと様子が違って、駐車場が一部に限定されていて店の入り口も臨時の場所に変わっている。メガネ店など一部の店舗しか営業していない、ということで、スーパーは大改装中で休業のようなのである(ASDAのウェブサイトを見てもその情報が見つからないのだが)。仕方がなくTESCOへ。ASDAは"GEORGE"という衣料品、日用品の店を同一レジで併設しているのでこういうときは楽なのだ(だからKumiはTESCOよりASDAをよく使っていた。子供たちの衣料品が必要になることが多かったので)。
  • サウサンプトンTESCOは規模は大きいものの一般スーパーの業態なので下着が入手できるかどうかは分からない(行ったことはないが"TESCO EXTRA"だったら何でも揃うのだろう)。TESCOではついでに足りなくなっていた野菜や肉類、乳製品などを買い足した。週単位のまとめ買いをしようとしても、ちょこちょことなくなるものが出てきて結局何度も買い物をすることになってしまう。下着は無事に見つかった。サイズは迷ったが「S」にした。僕は日本ではLサイズなのだが、イギリス人の基準から見たらSで十分だろう。でもXLやXXLやXXXLは潤沢に品揃えがあるのだがSは選択肢がほとんどない。まあトランクスのデザインなどこだわっても仕方がないので、3枚5ポンドのやつを適当に選んでカートに入れた。
  • 少し勉強してからパスタの昼食。その後3日連続でプールに出かけた。調子の悪いときは、「運動する時間ももったいない。そんな余裕はない」と引き篭もってしまい身体も頭もよく働かなくなる悪循環に陥るのだが、こうやって運動が生活リズムの中に入り込むと勉強も逆に捗るし食事の準備をするのも楽しくなってくる。気持ちよく泳いでいたら気がついたら周りに人がいなくなり、コースのロープもはずされている。時間がちょうどきりのいい3時なので、貸切か何かなのだろう。慌てて上がって更衣室に戻ったらちびっ子たちがどやどやと入ってきた。夏休みの水泳教室があるようだ。今日は中断したので1350mという中途半端な距離になった。
  • 夕食はTESCOで買ってきたハンバーグを焼いて、サラダと「焼き茄子」で食べた。ご飯はまたも水加減を失敗して固くなってしまったのでお茶漬けにする。カリフォルニア米の「錦」は水を多めにしなければいけないのだ。今日は早めに就寝し、早朝から集中して頑張ることにした。

イギリス人の朝食

  • 日本では家族が義父母と一緒に20、21日の2日間那須高原に1泊旅行に出かけていたので、電話をかけて様子を聞いてみた。泊まったペンションが値段の割りに悪くて期待はずれだったそうだが(ペンションはオーナーにより当たりはずれが大きい)、虫取りや鱒釣り三昧で子供たちは大興奮して楽しかったようだ。世界のカブトムシ・クワガタムシの生きた実物に触れることができるイベントが楽しかったとみえて、ユウは電話口で(ムシキングでおなじみの)虫の名前を次々に挙げて、「ぜんぶ本物に触ったんだよ」と嬉しそうであった。釣れた鱒はその場で串に刺してくれて自分で焼いて食べるシステムだったそうだが、これが美味しくてナオなど一人で一尾丸々食べてしまったそうだ。今日はユウの学習机が届く日でこれも心待ちにしていたので大喜びに違いない。
  • 僕のほうは一週間経ってようやく単身での生活にも慣れ、一日のペースもつかめてきた。今日の朝食はEnglish breakfast。大きな皿にベーコンエッグと缶詰のベイクドビーンズ、それからマッシュルームをスライスしてソテーにしたものを添えた。これに果物(今日はバナナ)とヨーグルト、コーヒーで主食はシリアルにした(オートブランに牛乳たっぷり)。イギリス人はこれにさらに薄いトーストを2〜3枚にソーセージなど食べたりするのだが、僕はその代わりにトマトを丸齧りする。日本流なのでヘルシーなのだ。岐阜の母親からも単身生活を心配したメールが来たので「大丈夫」とすぐに返信した。
  • 指導教官のKaterinaにメールを送っておく。金曜日の打ち合わせには十分なものを持参できないので了解してほしい、と。できるところまで努力はするが、全部作りこんでしまってから打ち合わせに臨んで方向修正することになったら大変なので、今進めていることの方向性が間違いないかを確認してもらえる程度に各パートを「半製品」レベルでまとめて一旦相談するほうがいいだろう、というのは半分言い訳だが。
  • 午後はずっとReseach部分の原稿を書き進める。そして今日もプールへ。6時過ぎに行ったのだがいちばん込んでいる時間帯のようだった。昨日泳いだのでかなり身体がほぐれてきていて、連日泳ぐことによる筋肉の疲れよりも身体の軽さが勝っている。最初の500mほどは調子はそれほど出ないが1kmを超えると泳ぐのが楽しくなってくる(脳内にホルモンが出てくるのだろうか)。3kmでも行けそうだったが勉強があるので今日も2kmでやめておいた。2日前の状況が嘘のように体調は絶好調になってきた。

泳いでリフレッシュ

  • 昨日でアンケートを締め切った。最終的に合計295通の返信があり、卒論のリサーチとして十分な数のサンプルが集まった。問題はこれをこれからどう処理するかである。サンプル数295人で27の設問。そしてそれを「性別」「職種」「年齢層」「地位」の4つの属性別に分析するのである。この作業でひょっとしたら数日、と実は覚悟していたのだが実際にやってみると意外や効率よく作業が進む。全てのデータをベタ打ちしておいたのが利いて、Excelのピボットテーブル機能でどんどんマトリックスを作っていけばいいし、最初に作った書式にコピペしていけば、印刷して論文に添付できる様式で揃えるのも簡単。長年某部署で働いてきたお陰でこの種の資料作りは実はお手の物なのであった(自分でも忘れていたが)。
  • 調子よく進んだので今日はいよいよスポーツセンターで運動不足を解消することにした。ちょうどお昼近かったのでYoshiに電話をかけてPubでランチを食べようと誘った。そのまま泳ぎにいく段取りである。酷暑の日本からイギリスに戻ってきたらこちらはもう秋で天気も悪く、夜など暖房がほしくなるような寒さになってきたが、今日は久々の好天でかなり暑い。The Stileの屋外のテーブルで食べていたが陽光がまぶしくて目を細めなければならないほどであった。
  • 久々の水泳は身体が重くて手足の動きも鈍く、ただでさえ遅い「クロールもどき」がさらにヘタクソになり体力的にもバテが早い。それでも何とか2kmはノンストップで泳ぎきってさすがに心身ともリフレッシュした。身体中に酸素が行き渡った感じがする。プールから上がってキャンパスを歩いていたら、さっきパブで会ったRitaとまたすれ違った。「随分疲れて見えるわ」と言われたが、やっぱり顔に出ていたのだろうか。

Old meets new!

  • 15日付エントリ「不穏なメール」で書いたLizからの依頼(今年のPresessional Courseの手伝い)について、「卒論の進捗が思わしくなくて準備に時間が割けないので1時間話すのは無理だけど他のことならぜひ手伝わせてほしい」と返事をしたら、今日のCampus tour(キャンパス案内)の手伝いをすることになった。約束の11時より30分早く懐かしのAvenue Campusに着きコーヒーを飲んで少し時間をつぶす。11時近くなってB講堂へ行くともうかなりの学生が集まっていた。前にLizらしき人がいたのであいさつする。今日はPre-sessionalのBコース(後半)の開始日で、今日から合流する人も多数。今ここに集まっているのはそのうちLLM(ロースクール)とMBA経営学修士)だけで、この2つについてはLaw、MBAの準備に特化した英語クラスを受けることになる(去年から始まった仕組みである)。MBAの日本人は今年は3人で苗字のイニシャルは全てHさんである。
  • MBAのCampus Tourを引率するのは教師のChrisとLaura(2人とも去年も教えていた)に僕の3人。何も準備してきていないが、どうせ3班に分けたって途中でごちゃまぜになるのだから適当に付いていけばいいのだ。むしろ僕の役割はOld代表で、歩きながら新しい人たちといろいろ話をすることなんだろうなあと思った。歩きながら分かったのだが今年も最大勢力は台湾で中国人は若干名、あとアラブ人らしきのが一人いたので僕らの代とほとんど同じような構成だ。うちの入試ポリシーってどうなっているんだろうか。案内する先はNHSの健康センター、スポーツセンター、学生サービスセンター、Student Union施設、図書館、周辺の銀行・郵便局など。Nufield TheatreでChrisが「ここは学生ならたった7ポンドで観劇ができるんだ」と話すとみんな熱心に興味を示したのでぽろっと「僕はいまだに一回も観たことないけどなあ」と漏らしたらChrisが大笑いして「今真実を話したらだめじゃないか」。その後いっしょにランチを食べて解散。彼らは初日から試験。気の毒だがみんな通ってきた道だから仕方がないのだ。
  • 運動不足が募っていよいよ調子が悪いので泳ぎに行きたかったのだが、今日はWard夫人から洗濯機の件で連絡があるはずなので帰らねばならない。勉強しながら待っていたらようやく連絡が入り「木曜日になる」とのこと。僕は木曜日までのパンツの数を数えた。この前脱水ができなかったやつは手で絞って干したのでそこまでは計算できる。ギリギリの数である。コーヒーフィルターが切れていたので、近くで唯一売っているスーパーMorrisonsへ行く。ついでに果物やらジュースやら食器洗い洗剤やらも。レジを終えてからふと壁の張り紙を見たら「この店はWaitroseに売却されたので9月○日がMorrisonsとしての最終営業日です」。えっ、それは知らなかった。でもWaitroseになるのだったら品物の質が上がるので(値段も少し上がるが...)歓迎である。Kumiがいる間だったらWaitroseにはKabochaがあるので喜んだはずだったのだが...。
  • 駒苫は残念!でも3年連続の決勝進出は信じられない快挙だし、本当に素晴らしい試合だった。勝った早実は凄い。中継を見られなかったのは本当に残念だ...。